映画やコンサート、演劇などのイベントが好きな方を対象に、香り演出についてアンケート調査を行いました。この記事では、興味深いアンケート結果をもとに、香りを演出に取り入れるアイデアやコツをお伝えします。

先日インターネットを使って、映画やコンサート、演劇などのイベントが好きな方を対象に、香り演出についてアンケート調査を実施したところ、なかなか興味深い結果となりました。

「映画・演劇・コンサートなどのイベントで香り演出を体験したことがありますか？」

Yes……24.4%
No……42.8%
経験はないが体験してみたい……32.8%

「演出に良い匂い・香りがついていた場合、どのような気持ちになりますか？」

非常に好感が持てる……23.3%
好感が持てる……51.2%
分からない……19.5%

2017年9月　インターネットリサーチ369人（自社調べ）

さらに、好感が持てると答えた方にその理由を尋ねると、

• 臨場感が味わえるから
• 物語のリアル感が増す
• 立体感が出る
• 没入感を感じられる

という理由がいちばん多く、次に多かったのが

• 記憶に残るから

という意見でした。他の意見として、

• 香りの種類にもよるが、一般的に多くの人が好まない香りを演出するはずがないと思うので、イベントを見ながらリフレッシュできるのであれば良いと思った。
• 目では伝わらない表現が面白い。
• 映像を引き立てる。
• 五感に響く

など視覚効果以外の効果に期待を寄せる意見や、

• アーティストのイメージの香りなら一体感を得られる。

など、感動を与える新しい演出として、利用価値が高そうということが分かりますね！

ちなみに、どのような気持ちになるか分からないという理由については、

• 経験がないから
• 想像できないから
• 鼻が利かないから

などの理由が目立ちました。

場面に合った演出のコツ

香りを演出する側にいる私が、生まれて初めて香り演出を体験したのは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（USJ）のアトラクションでした。

今はもうありませんが、2001年オープン当初から大人気だったE.Tでは館内の雰囲気作りに森の匂いがしていましたし、一瞬で匂いが飛んでくる4D映画は当時とても画期的なものでした。

USJでは今でも新しいアトラクションに効果的に香りを取り入れて、観客の心を掴んでいます。

では、イベント演出に効果的に匂い・香りを取り入れて、感動を与えるステージにするには、どうするのが良いのでしょうか。

イベントやステージそれぞれに香りがあったら面白いなという場面は多々あると思いますが、香り演出家からの提案として香り演出のコツを3つお伝えします。

目で見えているものの匂いを再現する

E.Tアトラクション館内の「森の香り」もそうですが、ステージ上に食べ物が出てきた時に、より強く強調させるようにその「食べ物の香り」を再現して出したり、桜吹雪を散らせる際に桜の香りを使ったり。

ポイントとしては、万人が良い香りと思うかどうかではなく、【分かりやすい匂いをリアルに再現】することで、臨場感や没入感を高めることができます。

キャラクターの香りを再現する

同じくUSJでは、キャラクターが登場する時のカウントダウンに香りを使っています。登場する幕開けの時間が近づくにつれて、香りがだんだんと強くなるように演出されているので、期待感を大きく膨らませる効果がありますね！

先ほどのアンケートにあったように、好きなアーティストのイメージの香りを演出することも一体感が生まれます。

香りで想像力を促す

いま、女性の香りを出す「VRカノジョ」というVRデバイスも出ていますが、想像力を掻き立てるように香りを使うと、より効果的に没入感を与えます。

演劇の場合は、演者が回想シーンで頭の中に描いている風景（例えば海や山など）の匂いを漂わせたり、あえて視覚が遮られている場面（暗転シーンなど）に香りを使って次の場面につなげたり。

この場合は、観客に驚きを与えるというよりも、じんわり心に染み入る演出に効果的な香りの使い方です。

香りは、言葉にできない想いを代弁したり、自分でも忘れていたような古い大切な記憶を思い起こさせてくれたり、目に見えないぶん地味だけど、嗅覚は五感のなかではいちばん心の琴線に触れるもの。

今あなたが嗅いでいるその匂いは、何十年もあとに「今」を振り返る大事な道しるべとなります。

最適な香り演出のプランをご提案します。ぜひお問合せ下さい。

香り空間プロデュースScenery Scent（シーナリーセント）
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