Scenery Scent(シーナリーセント)香り演出Story
2019年1月2日
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2017年8月29日
ステージイベントの香り空間演出の仕事をするようになってから、私自身、勉強のためにも機会を見つけては演劇やイベントを観に行きます。
チラシを見て興味を惹かれるものだったり、知人が関わっている舞台だったり、大小問わず行きますが、劇中のさまざまなシーンでの風景やキャストの心情は、ステージセット・照明・映像・場合によってはスモークなどの特殊効果を駆使して表現されていますよね。
忘れられない印象深いシーンにさせるために、趣向を凝らした舞台美術は本当に感動しますが、そこに匂い・香り演出が加わると……どうなるのでしょうか。
上の表は、東邦大学医学部名誉教授・鳥居鎮夫先生著「嗅脳―嗅脳刺激で感情コントロールの達人になる!―」からの引用です。
人間の五感(嗅覚・味覚・聴覚・触覚・視覚)の、感情と知覚(認知)への影響度を比率であらわしたものです。
わかりやすいように注釈を加えています。
ステージ演出の場合で考えると、
嗅覚は「匂い・香り」、聴覚は音響や音楽、触覚は振動や雨・風・雪などの特殊効果演出、視覚は舞台セットや照明・映像・スモークやレーザー・炎などの特殊効果にあたりますね。
この表を見ると実は、いちばん感情を動かすのは「嗅覚」であるということが分かります。
よく、人間の情報量の8割は視覚からと聞きますが、快・不快・喜怒哀楽などの感情への影響は2割程度という結果が出ているのは驚きですね。
嗅覚が感情を動かすのが得意なのはなぜか、【演出家・プロデューサー必見!香りを使った空間演出のメリットと課題解決法】の資料で触れています。ご興味ある方はぜひ資料をご覧ください。
この結果からもわかる通り、演劇などの舞台演出で、印象的なシーンにしたい場合の演出には「匂い・香り」を効果的に使うことで、観客の感情を大きく動かすことができるのです。
さて前置きが長くなってしまいましたが、ずっとロングラン公演をされているとある劇場用に「廃墟」の香りを作りました。
「廃墟」の香りとは、演劇ではどんな場面で使えるのでしょうか。
廃墟の香りって一体どんな匂い?!と驚かれる方も多いのですが、劇中では意外と使用頻度が高そうです。
この劇場では、廃墟と化した古い工場のなかでストーリーが進んでいくので、「廃墟」がメインテーマでもありました。
ほかに私が観劇した中では、古い建物・古い蔵の中で見つけた一冊の本からストーリーがはじまる、というお話がありました。
殺陣を中心とした演劇では、時代を感じさせるような蔵やお屋敷のシーンが多かったり、ホラー映画で主役がさびれた古い家を訪れるシーンでは、怖さを倍増させるように廃墟の香りを噴霧した4D映画もあります。
例えばジブリの「天空の城ラピュタ」の、廃墟化したラピュタのイメージにも合いますね。
このように、一見不思議な匂いでも、観客に場所や風景のシーンを印象深くさせるために【視覚的効果プラス香り演出】を取り入れると、非常に高い効果を発揮してくれるのです。
廃墟の香りってどんな匂い?じつは天然香料だけで作られています。香りを作成した時のブログはこちら→「廃墟」
廃墟の他にも「劇中の場面作りに使える香り演出事例」は、たくさんあります。
シリーズでまたご紹介していきたいと思います。
香り空間プロデュースSceneryScent(シーナリーセント)は、ストーリーや台本を参考に、最適な匂い・香り演出のプランをご提案いたします。常備しているサンプル以外でも劇中のあらゆるシーンの香りを作ります。
香りは、言葉にできない想いを代弁したり、自分でも忘れ
今あなたが嗅いでいるその匂いは、何十年もあとに「今」
香り空間プロデュースScenery Scent(シーナリーセント)
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